読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

多摩丘陵から。

トレイルランニングを中心とした日々の雑記帳です

レースレポート6 2015 FunTrails100K Round 秩父&奥武蔵②

さぁ、FTR100、レース編。走った方は思い返していただき、来年走るんだと意気高揚されている方はイメージでも掴んでいただければ幸いです。で

■レース
午前3時に起床。朝ごはんを食べて余裕を持って準備し、ゆるゆると出立。30分前にスタート地点へ。奥宮さんのいつもの股関節重視の体操。

f:id:trailkun:20151220191304j:plain

なぜだろう。全然緊張しない。これから20時間を超える長丁場。想像を絶する苦しみが待っているというのに。ニヤニヤしながら、いざ、スタート!

①スタート ~ A1_武甲山登山口
そのニヤニヤはどこへやら。羊山公園を出てトレイルに入ると、そこは闇。まだ太陽は地平線の下ということを忘れており、ヘッドライトをバッグに入れてスタートするという痛恨のミス。私と同じような同志が幾人かいらっしゃいました。過激なアップダウンとテクニカルなトレイルが「序盤の序盤から攻めてきやがるぜ!」と厨ニなセリフを呟かせます。林道に入るころにはヘッドライトはもういらない明るさに。林道は長いのですが100kmの道程が頭にありますからあっという間にA1に到着してしまいました。A1ではおにぎりを一個いただき、ほう張りながら武甲山へ取りつきます。

②A1_武甲山登山口 ~ A2_逆川乗越
A1から容赦ないつづら折りの急登が続きます。植林?の杉の木がなんともいえない哀愁を感じさせる区間です。尾根筋に出ると霧とともに寒風が…。やっぱりウィンドシェル買っておけばよかった…。と、後悔先に立たず。レインウェアを取り出すほどでもないので化繊の長袖シャツを着ることに。これがちょうどよい保温で走っている分には問題ありませんでした。前日のブリーフィングで、奥宮さんから武甲山の登りはこれでもかってくらい辛いです!ご覚悟を!と、脅されていた分、あっという間に頂上へ着いてしまいました。

f:id:trailkun:20151220191347j:plain

しかし、その後の子持山、大持山、鳥首峠までの痩せ尾根は辛かった。霧が霧雨になり体温を奪い、また、スリッピーな路面にナーバスになり神経がすり減ります。しかも靴紐を強く縛りすぎたのか、足の甲が妙に痛い。走れないわけではないけど痛い。紐を緩めて様子を見るも改善せず。(結局、ゴールまでこの痛みに悩まされました)そんな不安な気持ちになっていたので、2A目前の有間山に着いたときは、ほんとにホッとしました。

③A2_逆川乗越 ~ A3_名栗
A2から中間地点のA6は、レースやトレーニングで走っているので勝手知ったる。です。特にA3までは、本レースで一番走れた区間で「これこれ~!」と奇声を上げ、なんだかちょっと変なテンションで下っていきました。しかし、やっぱりトレランの神様はいらっしゃるようで、調子に乗った私に鉄槌?を。A3手前で大転倒し右手が血だらけに…。しかし、よく見ると擦過傷のみで傷口が浅く幸いでした。(写真はハイテンションの外国人さんが疾走!)

f:id:trailkun:20151220191407j:plain

④A3_名栗 ~ 4A_子の権現
名栗のロードをトレイル入口まで数キロ走る区間がありますが、歩かずに走りきりました。想像以上にダメージが無い。このままゴールできちゃうんじゃないの?というおバカな妄想をさせるぐらいに調子がいい!走られる区間はきっちり走って子の権現まで到着!この辺から同志たちはまばらに、一人旅が多くなりました。(写真は途中垣間見た名栗の町と荘厳な山々)

f:id:trailkun:20151220191445j:plain

⑤4A_子の権現 ~ A5_東峠
さぁ、飯能アルプスの核心部。大高山、天覚山を迎えます。まだ下り基調ということが救いですがやっぱり辛い。徐々に前腿が張ってくる感覚が。小刻みなアップダウンに、もう、いい加減にしてくれ!と思っても大高山はまだ現れず。もう、ごめんなさい!!と、半泣きで哀願するも泣きっ面に蜂の急登。そして気持ちが「無」になったころ大高山へ到着。

f:id:trailkun:20151220191551j:plain

f:id:trailkun:20151220191605j:plain

しかし、もう、足はお逝きになられてました…。そしてエイド直前で安定の大転倒。笹の落葉で敷き詰められたフカフカトレイルだったので二回転ほどぐるりと回って何事もなく走り出す私。とはいえ、気を引き締めなければ。

⑥A5_東峠 ~ A6_飯能
東峠からもいやらしいアップダウンが続きますが、久須美坂までくればあとは飯能市民の息遣いが聞こえる住宅街裏のゆるやかな尾根を伝うだけ。飯能アルプスの激闘を振り返り歩かないスピードまでペースを落とし足の回復を待ちます。走られないことは無いと分かると辛くないペース(だいたいキロ8分ぐらい)でロードを走り中間地点の6Aへ。

⑦A6_飯能 ~ 7A_鎌北湖
6Aに入ると同時にドロップバッグを受け取るというスムーズな流れ。素晴らしいスタッフの皆さんです。提供いただいたどん兵衛をいただきました。これがうまいのなんの!日清さん、凄いなぁ~と、妙に感心し後半戦スタート!しかしここでもミス。毛糸の帽子とバンダナを荷物整理したときにドロップバッグに入れてしまいました。一瞬、引き返そうと思いましたが、「ええい、ままよ!」と、突き進むしかありません。さて、宮沢湖も勝手知ったる。です。ここを周回させてフルマラソンコースにするというドMな大会に参戦した経歴がございますから。しかし、宮沢湖から先、A8顔振峠までは未知のルート。高麗峠から日和田山の登り口までのロード区間はキロ8分くらいのゆっくりとしたペースで足の回復を願います。日和田山のトレイルに入ると同時にヘッドライトをオン。ナイトラン再び。この辺の記憶があまりありません…。(写真を撮ったことも)

f:id:trailkun:20151220191629j:plain

ヘッドライトの指す方向をひたすらに登っていたという感じです。ですので、ハッと気づいた時にはコースであることを証明するマウンテンハードウエアのテープが消えていました。案の定、同じくコースロストした同志が前方から戻ってきます。どうやら我々は物見山の登山道入口を見落としたようです。引き返してなんとかコース復帰。私は500mほどで済みましたが、戻って来られた同志は数キロ先まで行ってしまったとか…。あまりの意気消沈振りに何と声をかけていいやらで、お先に失礼した次第です。とうとう、物見山からの激下りから足が言うことを聞かなくなってきました。ハセツネ同様で大きな段差を下る際の着地の衝撃に前腿が耐えきれなくなってしまいました。痛くて踏ん張れない。そして尻餅を何度も着く状況。これはもうトレーニング不足ですからしょうがありませんね…。幸いにして下りきってからA7鎌北湖まではゆるやかなアップダウンだったので少し復調はしましたが、もう限界ギリギリ。エイド手前でマーシャルのお兄さんに「あと1、2kmですかねぇ…」と聞くと「あと500mほどです!」と回答いただいた時はホント救われました。

⑧7A_鎌北湖 ~ 8A_顔振峠
7Aエイドは、にぎにぎしいエイド!まだ私にも余裕があるようで冗談を言い合いながら豚汁をいただきます。同志達が数人いましたがさすがに疲れ切った様子。テントに毛布にくるまって微動だにしない方も。私といえば足が限界に達しているものの、不思議と気持ちは前向き。これもエイドのスタッフさんたちのおかげですね!さぁ、顔振峠までスタート!鎌北湖をグルット回ると、あらエイド!?なんか複雑…笑。で、本格的にトレイルに入ります。登りは走れるほどの体力があるのですが、下りが難儀なわけで、しかし同時期にエイドをスタートした方たちは、逆。だから、登りで追いつき下りで同志に道を譲る…これを何度か繰り返してご迷惑をおかけしました。幸い、登りが続くセクションのためやっと一人旅になりました。それからは足元のライトをぼんやりと眺めながら、時折、マウンテンハードウェアの道標を確認しつつ走っていたので記憶が断片的です。気づいたら林道に出て顔振峠についていた…という感じでした。

⑨8A_顔振峠 ~ 9A_刈場坂峠
相変わらずにぎにぎしいエイドのスタッフの皆さん!ここではお茶漬けをいただきました。温かさが五臓六腑にしみわたり、2杯いただきすぐにスタート。ここからゴールまでは試走したルートということもあり、安心して進むことができました。高山不動の急登はきつかったけど、それを乗り越えれば、ほぼこのレースのきついエリアは終わったも同然と、ポジティブな精神状態でした。関八州見晴台を経て林道とトレイルが入り混じる世話しないルートに。ホント、ここはこのまま林道(ロード)を進めればどんなに楽か、ズルしちゃおうか!?と思うぐらいでした。しかし、そんなズルはできません(笑)

⑩9A_刈場坂峠 ~ ゴール_羊山公園
最後のエイドの刈場坂峠の手前で数時間振りに同志に追いつきました。しばし並走し同時にエイドへ。救護エリアにはまだだれも使っていない毛布がずらりと並んでいました。あと数時間後にはここで仮眠をとる同志であふれるのでしょう。私は、補給をいただき(何を食べたか覚えていません)立ち止まることなくスタート!先ほど追いついた同志は先にスタートしていましたが、丸山の急登で追い越し、さらには良くレースで見るラングループ(青色の自転車のジャージにフォークみたいなマーク)の同志をパス。みなさん一杯一杯。わたしも体力的には彼らと同じで、特に足は終わっていますが気持ちは切れていないことが不思議でした。県民の森に来ました。あとは金昌寺の激下りに歯を食いしばるだけ…。金昌寺のルートは走ったことのないルート。予想に反し、ゆるやかに距離を稼いで下るルートで助かりました。さぁ、ロード。あと5kmほど!気持ちはキロ3分ですが、実際はキロ7分を切るぐらい…でも、3人ほど同志をパスしました。羊山公園の湖に誘導員の方が…あ!?奥宮さん!?なぜ、また一人ポツンと!?絶句したまま進んでしまいました。(でも後で冷静になると、何と選手目線のお方なのかと脱帽です。ハセツネ優勝しても奢らず猛らず謙虚な態度。奥宮さんの周りに人が集まるのはもちろん実力もありますが、やはり人徳ですね。)あとは最後の登りきり平坦になるとその先にぼんやりとゴールの明かりが!!これまでの波乱万丈の道程を振り返り、20時間を切ったという達成感に包まれなが1人ガッツポーズしてゴール!!!

■後記
ゴールした後が地獄でした。ゴールした時間はもちろん電車は動いていないので武甲温泉で休み、始発で帰ることになりました。しかし、武甲温泉までの定期バスは…終了。羊山公園で休む場所は無いので、武甲温泉まで歩くしかない。その距離3km。体力の120%を振り絞って走ったためもう足は動かない。しかしこのまま野ざらしでは風邪をひく。1時間以上かけて歩き武甲温泉に…。そのあとは、一つ一つの動作に激痛が走るほどの筋肉痛と戦いながら入浴し、仮の仮眠し、帰宅…。公共施設のバリアフリーに感謝し、駅から数百mまでの自宅までタクシーを駆使するほど。100kmのダメージは壮絶なものでした。来年は武功温泉をスタートとゴールにしてほしいな…。

■データ

f:id:trailkun:20151220191751p:plain

f:id:trailkun:20151220191807p:plain

タイム19時間台