多摩丘陵から。

トレイルランニングを中心とした日々の雑記帳です

妙高わくわく山岳マラソン ~MURA18~ 試走

新潟の実家に帰省がてら、11月に参加予定の「妙高わくわく山岳マラソン ~MURA18~」を愛車のDAHON Curve D7で試走してきた。当日はこの地方では月に1回あるかないかの快晴に恵まれ、終始妙高山火打山に見守られて走ることができた。

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このレースは国際自然環境アウトドア専門学校がスタート、ゴール地点となっていることから推察できるとおりこの学校の学生さんが実行委員となっているレースで、公式webサイトのWhat's MURA18には実行委員の、ともすれば厨ニとも受け取られるようなこのレースにかける熱い思いがつづられている。

inacmura18.wixsite.com

詳細を抜粋すると以下のようなレースだ。

 大会名 MURA18 Myoko Ultra Run rAce 18 妙高わくわく山岳マラソン
 副 題 ~妙高わくわく山岳マラソン~
 開催日 ​平成28年11月6日(日) 
 特 徴 走って旅する日本一ハードなロードマラソン大会
     *距離55km、累積標高2,000m
​     *18の山間集落を駆け抜ける
 場 所 新潟県妙高市新井南部地域、大鹿地域、豊葦地域
 会 場 国際自然環境アウトドア専門学校
 ロング わくわくチャレンジコース 
     距離:55km  
     制限時間:10時間
     第1関門(平丸):5時間  
     第2関門(大濁):7時間30分
        ゴール関門:10時間

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私は上越生まれではあるがこの辺の地理にはとんと疎い。子供の頃、妙高パインバレースキー場(現在はアパリゾート上越妙高)に行ったぐらいで、それ以外に飯山方面に抜けるこの集落界隈など近づく用事がないのである。そもそもこのレースを知ったのも兄からの連絡である。こんな山岳ロードレースがあるが?という情報をいただき、ちょうどそのころ、私は信越五岳DNSを決めて傷心酒浸りになっていたこともあり、あまり深く考えずにエントリーをしたのである。しかし、レース間近になって地元とはいえ地理的イメージが全く湧かないため帰省がてら愛車のDAHON Curve D7(自転車)で試走を試みた次第である。 

前置きが長くなった。

結論、「わくわく」なんざしない、超ドS級の激坂を上り下りするドM垂涎のコースであることがわかった。試走結果をメモする。55kmコースに参加予定の方は参考にしていただきたい。

 ●概要 
まずは大会オフィシャルHPにも掲載ある高低図を見ていただきたい。大きな登りが2つ。その間に小さな山がある。2つ目の大きな登りまでに足を使い果たさないよう注意が必要だ。また、ゴール直前は上り基調になっており、最高標高地点から下ってきた足の具合によっては地獄の展開が予想される。つまり累積上昇高度2,000mとたかをくくると痛い目にあうレイアウトなのだ。このコースを設定した実行委員達のドヤ顔が目に浮かぶのである。f:id:trailkun:20161018142320p:plain●スタート~第1関門 
スタートからだらだらした上り坂が続く。5kmほど走ると数件の集落が目に入る。都会からきたランナーは、なぜこのような辺境に住み、どのように生計を立てているか不思議に思うだろう。かく言う地元上越で生まれ育った私も謎に思っているほどである。第1給水所手前の7km地点で長沢集落へ向かう分岐路に入るが、ここからがバカみたいな急な登りが始まる。

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ただしこの時点では第1給水所(9km)まであと2kmほどなので頑張れるだろう。また、百名山である妙高山火打山を望む絶景も背中を押してくれるはずだ。f:id:trailkun:20161019143823j:plain一つ目の山を超え長沢集落に第2給水所(15km)がありそこから小さな山を越える。上りは短いが、急登に注意したい。再度下ると第1関門の平丸集落(21km)だ。ここまでは足を温存すること。ここで一杯一杯であるとこのあと距離約10kmに及ぶ上りの峠道に敗退を余儀なくされるであろう。

●第1関門~第2関門 
平丸集落の間はだらだらした上りが続くが、集落が終わり本格的な峠にさしかかると滝が目に入る。滝が落ちるほどの高低差にも関わらず、大きな迂回はせずにそのままの斜度を道路が続くため、さすがに自転車を下りて手押しで進む。そのような登りが最高標高地点の30km(標高920m)まで続くのだ。バカとしか言いようがない。f:id:trailkun:20161019143930j:plain第4給水所のよし八池までくればあとは第2関門(42km)まで下る一方。途中、頚城平野が一望できる絶景ポイントがある。気持ちよく飛ばしたくなるが、第2関門からゴールまで上り基調ということを忘れずに、足を残したいものである。

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●第2関門~ゴール 
第2関門からゴールまでのコースは「悪質」だ。ランナーをいたぶるためのレイアウトとしか思えない。今回、自転車で試走したが、あの山々を乗り越えた末の、このアップダウンを走っている自分が想像できないのである。

 

ゴールの国際自然環境アウトドア専門学校に戻ってきた頃は夕暮れ。約5時間の旅。わくわくなどない、終始苦しいコースなのだった。ただ上越妙高の山村を巡る旅は、楽しいことに間違いない。

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本番のレースはどうなることやら。まぁ、完走を目標に頑張りたい。