2016 八ヶ岳縦走③ 第2日目
八ヶ岳縦走。前置きが長くなりましたが、登山開始です。八ヶ岳核心部を一気に縦走するのでいやがおうでも気合が入ります!
★第2日目★
ルート:観音平 ~ 黒百合ヒュッテ
歩行距離: 16km
累積上昇高度:2,621m
行動時間:10時間
前日は未明まで雨。テントを叩く雨音に日付が変わるまでなかなか寝付けませんでした。しかし、開き直った途端寝たようでいきなり午前3時のアラーム。まだテントには雨の音が…。二度寝…、次に目が覚めたのは5時。テントから顔を出す。小雨ではあるものの木々の間から望む空は明るい…。しくった!寝坊だ!大急ぎで準備してなんとか午前6:00に出発。想定より2時間遅れの出発。本日の目標の黒百合ヒュッテまでたどり着くか不安な出だし。
スタート時間が遅れたこともあり、編笠山までの激登りをガシガシ登ります。編笠山は標高2,523m。観音平の標高は1,580m。3kmほどで1,000mを稼ぐという、とんでも激登りです!しかし、森は素晴らしい。ふと足を止めると木々の間から光が。
標高2,000mから攀じるような登りになり息遣いも荒くなります。薄暗い神秘の森のなかを歩いていると、急に明るくなりました。ふと振り返ると、雲海。素晴らしい!!
そして一気に頂上へ!…頂上から望む、権現岳、赤岳。まだまだ先は長い…。
ちなみに頂上からは雲海から顔を出す、富士山、南アルプスが望めました。今回、縦走中の上位に入る絶景です。
さぁ、権現岳、赤岳。待ってろ!
しかし、ここまでトレランのように飛ばしてしまったこの足。後半にどう響くか…。下り始めると青年小屋それから権現岳が。下って、登ってのルートが丸見えでちょっと滅入ります。
大岩群をぴょんぴょん跳ねて、青年小屋到着!&素通り!先を急がねば!
権現岳。八ヶ岳核心部の先鋒といったとことでしょうか。頂上までガレた感じですが、まさかあれを登るとはこの段階では思ってもいませんでした…。
とはいえ、まだまだ元気。あっという間に権現岳頂上に到達。権現岳から望む編笠山越しの南アルプス。さすがに2,500m以上となると高度感も凄い!
赤岳はまだまだ先。
頂上付近。足を踏み外せば、重大事故必至。慎重に一歩一歩進みますので時間のわりには距離は稼げません。キロ30分、40分とか、そんな速度。
権現岳からキレット小屋へ下るルートに有名な大梯子。三点支持でしっかり、確実におりました。
赤岳が隠れたり顔を出したり。
キレット小屋を過ぎると、ロッククライミング要素が高いルートに。写真の通り、◎印や矢印を目標に登ります。たまたま先行者がおらず落石の危険は少なかったですが、ヘルメットが必須なルートだと思います。
夢中で登ると赤岳山頂。しかしガス。
おざなりなピンボケ写真で満足し、そそくさとお昼タイム。カップラーメンとわかめスープ。下界の数倍美味しい補正は、山ならではのもの。30分ほど休憩で再スタート。赤岳頂上でポケモンGOをして歩きスマホしている人たちがいてヒヤヒヤ。しかしどんなモンスターが出るのか興味はありましたが・・・・。横岳を縦走する痩せ尾根から眺める業者小屋。冬山に来てみたいものです。
痩せ尾根。写真で見るとヒヤヒヤしますが、実際はそうでもありません。剱岳に比べれば、安全なルーとですね。
横岳に到着。やはりガス。素通り。
横岳から赤岳鉱泉を望む、断崖絶壁。気持ちよし。
厳しいルートが影を潜め、硫黄岳へむかうたおやかなルートに変わりました。つまりは八ヶ岳核心部も後半になったということですね。
硫黄岳、根石岳のルートでそこかしかに咲いていた高山植物。鮮やかなピンクの花びらに、「今、幸せの絶好」とひとりごと。
硫黄岳山頂。八ヶ岳核心部を縦走してきたパーティはヘルメット姿で興奮冷めやらずといったとことろ。
一方で日帰り登山のパーティは阿弥陀岳、赤岳、横岳の起伏を眺望しいつかは登ってみたいねと、談笑し。平和な山頂。
さぁ、休憩もほどほどに黒百合ヒュッテへ。
夏沢ヒュッテを過ぎると、白い砂地に背丈が低い特徴的な木々。根石岳の周りは強風のせいかこのような景色がずっと続いていました。そしてこの辺から、足が痛くて痛くてペースも落ち、少し進んでは休みの繰り返し。
根石岳山頂の写真も撮る気にならないほど、足が痛い。気づけば天狗岳。15kg近いザック。足に力が入らず、踏ん張れない瞬間がいくつかあり転びそうに。転んだら一瞬にてアウト。序盤のハイペースを呪っても時すでに遅し。
天狗岳からはひたすら下る。ただし、大岩を跨いで下るような難所。最後の最後で足に鞭を入れられる。恐るべし、八ヶ岳。なんとか16時に黒百合ヒュッテに到着!すでにくつろぐテントの群れが。
私も、本当は15時前には到着して、ビールを飲んで本でも読むという、そんな予定だったのですが…。寝坊と序盤のハイペースで大いにペースが狂った山行。勉強になりました。ボイルソーセージとビールで核心部縦走を振り返る。最高のひととき。
隣のテントのご家族と談笑し、これまで一番良かった山、明日の天気、ルートを語らい夕飯を済ませ、気づけば20時。明日は、北八ヶ岳核心部、北横岳、蓼科山を登る。さぁ、寝よう。
*ルート&標高*